終わるかと思ったV-Accordion用のヘッドホンを探す旅、第5回です。第4回はこちら。
これが僕の暫定1位の10年選手、audio-technicaのATH-PRO5V(生産完了品)です。
新品の2つのヘッドホンを買ってもこちらが1位。だから少し考え方を変えよう。このボロボロのイヤーパッドを交換しようではないか!連れにそう宣言して「1,500円だから」と言うと「あらそう?」と明るい顔になった。分かる。新品のヘッドホンを購入するたびに落ち込む僕をもう見たくはないのだろう…。
交換イヤーパッドHP-PRO5MK2
実はATH-PRO5V用の純正の交換用イヤーパッドはHP-PRO5というやつなんだけど、ネットで交換作業について書いてあるブログを見ると自己責任とはなるが後継機種であるATH-PRO5MK2用のイヤーパッドであるHP-PRO5MK2の方が素材が良く、サイズはATH-PRO5Vにもピッタリだとあったのでそれを試すことにした。メーカーサイトではあくまで流用できるとは書いてない。自己責任ですからね!
合成皮革とは言えなんとなくレザー感が強くていい感じ。10年間イヤーパッドのことなんか考えずに駆け抜けてきたわけだが、初めて現行機のを外してみる。
あれ?ここでさすがに何かお気づきの諸氏も多いことだろう。そう、僕も前から気づいてました。10年使った現行イヤーパッドには膜がない。
スポンジシート犯人説
このイヤーパッドの中の膜、正式になんという名前か調べたが分からない。スポンジシートとでも言おうか。元は僕のにもあっただろうが、いつの間にかスポンジが破れ、少しずつ分離していき、いまやすべて消失しイヤーパッドが完全にドーナツ状になっている。
もちろん新品ヘッドホン2種にもスポンジシートはきれいについている。ん?もしかしてもしかして、この膜がなければV-Accordion FR-1xbのピアノ音の霞が取れてクリアに聞こえるとかそんなことある?もしもスポンジシートのある新品イヤーパッドに付け替えて音がクリアじゃなくなれば、その次は新品ヘッドホンからイヤーパッドを外した状態でテストする、という切り分けに意味が出てくる。
早速イヤーパッドを交換した。作業工程自体はネット上でレビューしている人が複数いるのでここでは省く。ちょっとコツがいるのは確かだ。一つだけ言わせてもらうと「思い切って」。 僕の記事を見て交換しようという人は世界で一人もいないと思うけど、もしも付け辛いなと思ったらこの言葉を思い出して欲しい、「思い切って」。多少引っ張らないと付け辛いし、引っ張ってもすぐ壊れはしない。
イヤーパッドで音は変わるか
イヤーパッドの交換作業が完了した。果たして音が変わるのか?V-Accordionの電源を入れてウッドベース+ピアノ音色にする。しかしもうこのドキドキは嫌だな。なんせ今回もう何度もその一瞬後に絶望を感じてきたからさ。
果たして、音量は問題なかった。クリアさも問題ない。でも付け替え前と完全に変わらなかったかというと、そうではない。ほんの少~し、本当にちょっぴりで気のせいかと思う程度にだが音がマイルドになった。そして音量も微妙にタッチ弱かったかな?と思う程度に小さい、気がする。マイルドよりも自信ないくらいの差だから、気にはならない。
ここにいたか!
なんだか、ホッとした。これで交換して霞がまた登場したら、次のステップでまた緊張感を味わうことになっていたし、迷いも出た。技術的な理由は僕には分からない。出力音圧だとかインピーダンスだとかを3機種で比較してみたけど、ATH-PRO5Vが唯一合格点である理由は僕には分からなかった。
イヤーパッド交換で生まれ変わったATH-PRO5V。ひとつだけ副産物がある。付け心地がすごいよくなった!まるでつけてないみた~い。どうやらこれが今回の解だったという訳だ。長い旅を終えボロボロになって帰ってきたら幼馴染の良さに気づいた的なストーリーでしたね。ドーナツ化するまで10年間がんばってきたイヤーパッドのふたりには「お疲れ様でした」と手を合わせてその旅立ちを見送った。
おまけ(備忘録)
V-Accordion用のヘッドホンを探す旅、ここで第1部は完了する。あっと、実は僕の相棒であるATH-PRO5Vの直系の後継機種があるんだけどそいつに白のモデルがあるんですよね…。
デザインはATH-PRO5Vとほぼ変わらない。そして白。ついでに着脱ケーブルのようである(もう着脱とかどうでもよくなってきたけども)。気になるなぁ!でもまずは家にある新品たちを売らねばなるまいし、いったんここで落ち着こうと思ってるのですぐに買う予定はない。できたら来年とかに…。そのころまたお会いしましょう。
1年後の続編、第6回はこちら。