「テスラの鳩」を弾いていた。ある時、左手を間違えてベースを鳴らしたら…なんだこりゃ!まるで曲から受ける印象が変わった。切なく苦しい響きが、なにか切なくもふっきれたような潤いをもたらした。なんだこりゃ!すごい!
何度も繰り返し、注意深く和声を確認した。例によって、音楽理論的にどういうことなのかは分からない。僕は音感だけで作曲しているから。これは…すごい!右手は完全に同じメロディーなのに響きがまったく別物だ。
イメージはこんな感じ。みすぼらしい老人となったテスラが、若き日の輝きをふと思い出し、曇った空から光が差す。
でも元の陰のある和声も捨てがたいし、必要なんだ。この変化こそが重要だ。それが心を揺さぶるんだ。
僕はこれがV-Accordionじゃなきゃ作れなかったのを知っている。そしてアコーディオン音色だったら考えられなかったのも分かってる。ウッドベースとピアノの音色だったから出来たんだ。つまりFR-1xbだからこそ作れるんだと思う。
ちょっと自分が誇らしい。これはここにしかないぞ、たまらないぞ。ふー。やっててよかった!