美容室に行く。前から今日の予約が楽しみだった。二回ほどオールバック対応で長めにしていたが、暑くて暑くて髪型のこだわりなんてどうでもよくなった。とにかく短くしたい。自分向けの「一番短いパターン」をオーダーしてスッキリした。ショートカットにすると長めのオールバックより後頭部の薄毛が目立ってしまうが、それこそどうでもいい。どちらにせよ、そのことについて気に病む人は自分以外にはいない。
時間調整のため部屋で一休みの後、バスで少し離れたパン屋に行き、歩きながらスーパーでまたもやスライス式豚コマ肉とスイカを買い、本屋で小説を買って帰ってくる。いつもの土曜日の散歩ルートだ。本当に、決まったことを飽きもせず続けるのが僕は好きだ。保守的な余暇の過ごし方という訳だ。
シャワーで汗を流し、買ってきたカツサンドをドクターペッパーで食べながら、先週買った小説の終盤を一気読みする。この時間が一週間で一番好きだ。この時にようやく、一週間が終わった気になる。仕事や美容室などを除けば随分長い間、人と喋ってない気がするが、じゅうぶん幸せだ。人と話すともっと楽しいかも知れないが、それは想像の世界になる。いまできる環境や条件下で、最大に自分を幸せにしていると思う。
