新曲が最初の完成。結局、トリオ部分を作りたくてこの何日かは寝ながらずっと考えた。フレーズを思いついて夜中に起き出して楽器を弾いて確認するという「夜中の奇跡」を何度か経て、いい音が作れた。実は以前思いついてボツにした和声進行だった。ストックしていたつもりはなかったが頭の引き出しの中には残っていたらしい。
今回は「手癖上等」と思ってやった。手癖とは自分がつい使ってしまう音型やリズム、譜割り、和声などすべてだ。自分にとっては新鮮味がないが自分にしかできない作曲であるから、ある意味、自分の強みと言えるのではないか──。そう思って、いつもはできるだけ回避する手癖のままに作ってみた。
自作曲に対する評価として、僕だけの基準で「名曲」とか「神曲」とかの評価レベルがある。「名曲」以上が一軍曲と言われる(言われる、というか自分で言ってるだけだが)。今回の曲は「名曲」には達していると思っている。評価の根拠はあくまで弾いた時の自分の気分である。より美しく、より深いものを実感できるかどうか。その曲を生みだしたことを誇れるかどうか。その基準に沿って考えての「名曲」というレベル感なのだ。自分のよいところが出た曲だと思う。
だから今日は幸せだ。