キッチンに立ったまま、昼食にいつものように大急ぎでおにぎりとおかずをのどに流し込んでいると、おにぎりが手からするっと離れて床に転がっていった。少しでも仮眠を長く取りたいので急いでいるのだ。
冷凍したおにぎりを数時間前に温めて、食べる時に冷凍した味海苔を一枚巻く。海苔と具である梅干しが見え始めた一番おいしい一口が、食べられずにごみ箱行きとなった。
食べ物を落とすことはまぁあるけど、おにぎりを落としたのは人生初ではないかな。ほかに食べるものは沢山あるけど、食べようとした一口を食べられないのはこんなにも悲しいものか。手元がすべって物を落とすというのも最近多くなった。こうして人は年を取るのだな。