何も考えずに指が動いて演奏できるように、目の前にタブレットでニュース動画などを流しながら、それにチラチラと目を向けながらバヤンを弾くという練習を時々する。ニュースを見て理解しながらも楽器を弾くというマルチタスクの練習がしたいのではなく、ほぼ反射神経のみで楽器を弾く訳だ。これはなかなかよい。鳴る音と、タッチの感覚を、頭を使わないでコントロールする。腕や手に脳の支店があるように。考えないのだけど指先は考えている、みたいな不思議な感覚である。この練習の時には奏法について意識することができる。普通の演奏では音のみに意識が向きすぎて、奏法まで気が回らないが、頭を使わないことで逆に手先の感覚を重視して意識することが出来る。
せめて自作曲ぐらいもっと上手に弾けるようになりたいものだ。やることはまだまだある。永遠に終わることはない。