先日作った曲の練習で高い音から一気に低い音に移る部分があるが、見ないで弾くと間違えることが多かった。ミスする際には必ず、下げきれず少し上の段を弾いてしまう。つまり低い音を弾く時の体勢は多少負荷がかかるので負荷を避けると少し高い音のボタンを押してしまうのであって、逆(より低い音を弾く)はない。そこで、正しい音を弾く時の腕を締める角度の感覚を覚えるようにした。
アコーディオンで言う低い音とは上下でいうと上、つまりは顔に近い方向である。このパートを弾く時にはこの腕の形にまで締める、という感覚を覚えた。こういうのはバッティングで言う「脇を締めて打ったら打率が上がりました」みたいな話と同じだろう。楽器演奏も体を動かすある種の運動である。
これで問題の箇所は間違えなくなった。仮にミスすることがあれば腕の形(といっても正直2cm程度の違いだが)の方に違和感を覚えることになる。違和感のない体勢で弾けば自ずと成功する訳だ。そうしてみると、他の箇所を弾く時にも今までなかった感覚が湧きあがった。今までは目視して練習し、そのうち慣れたら見なくても頭の中で見ていることにして、その場所に運指をする、という感覚だった。だが今日は、この音を出したいからここに指を置くということを見ないでできる感覚があった。もしかしてこれがノールック演奏ということなのか。今までは「見なくても見える」ことを目指していたが、今日のはそもそも見ようとする必要がない。空間認識の方法が異なる。ちょっと不思議な感覚だった。
たまたま調子が良かっただけかも知れないが、この感覚を育ててみよう。こういう変化があるところに、物理的に楽器を弾く面白さがある。