先日Amazonで注文した家庭用シュレッダーが早くも昨日届いた。大きさは30cm×30cmほどで幅は17cm。早速使ってみると「静音タイプ」でレビューでもその点の評価が高かったが無音という訳ではない。洗濯機や掃除機ほどうるさくないが、それなりの動作音がする。使い方など調べるまでもなく、すっと紙を吸って裁断してくれた。
僕は若い頃からメモ魔であった。まだスマホもガラケーもなかった頃、アイディアや思いは書くしかなかった。これまで弾き語りをしたり映像制作をしたり、その合間に恋愛らしきことに巻き込まれもした。そういう中で日記をよく書いていたが、それとは別に(別なのだ!)手近な紙にとにかく書きまくっていた。そういうものが家の中にごっそりあったのだ。前のアパートからこの分譲マンションに来る際にもそのまま持ってきた。なぜか?捨てられなかったからだ。
しかし実際にはここに持ってきてからマンションでの20年間、一切触らなかったのが事実である。今回、できるだけ身軽になって再び賃貸アパート生活に入るため今度こそ整理しようと思い、シュレッダーを買った。そのまま燃やせるゴミの袋にぶち込めばいいのだがなぜかそれには痛みというか罪悪感のようなものを覚えていたから。断捨離として抽出した紙束、いや残すべきと判断したものを除いたその他の紙束を、どんどん裁断していく。そのうち不思議と気持ちがすっと軽くなってきた。正式な手続きを経て成仏させているようなものだ。物理的に情報が消去されていくのを見て諦めもつく。「シュレッダーデトックス」のようなものか。紙を整理するだけでこんなに気持ちがすっきりするとは思わなかった。マンションもそうだが、大量の紙束に僕は囚われていた。過去から未来を占領されていた。
二日間に渡って暇をみてはシュレッダーをかけ続け、青春の証だった紙束は45Lゴミ袋4つに変わった。20年間も省みることのなかった紙を、なぜ後生大事に持ち続けていたのだろうか。きっとまだ捨てられる。シュレッダー購入前にすでに段ボールに詰めてしまったものは引越してからまた断捨離しよう。もっと身軽になりたい。多少の貯蓄のほかは心と手足だけになりたい。