あんまり昔のことばっかり振り返ってもと思ってたけど、つい昔の日記を読んでしまった。ネットもブログもない時代、10年間の音楽活動を通して日々の出来事やアイディア、恋の顛末やら悩みを克明に書いていた。正直、ダメ男すぎて涙が出る。なつかしいという感情は湧かなかった。ほとんどまともに読めないほどの馬鹿馬鹿しさだった。
それでもライブの興奮や反省、初めてのストリート(演奏)や人との出会いの感動など、おもしろい読み物でもあった。当たり前だけど人の名前とか全部書いてあって、これ誰のことだろうとか、こんな有名な人と喋っていたのか!みたいな驚きもあった。
しかし音楽活動は常に悩みとともにあったらしい。そういう性格なんだろうが。
テーマを決めて曲が書けるようになると、「いい曲なんだから『ちゃんと』Drs.やBass入れてやればいいのに」と言われたり、「ほんとうにピアノやる気ない?」などと言われたりで、弾き語りを否定された哀しみを書いてるのが印象に残った。そしてバヤンを捨てエレキベースを買ったり、果てはDTMをやるがどんどん埋もれていき、そして音楽をやめるという筋書きにつながるのである。なるほどな。
10年というのは本人には一瞬だが、他人からすると長い。今の自分にとっても、その頃の自分の10年はすごく長いな、と思う。その一日は今日の僕の一日と同じ時間である。うそみたいだ。
いったい何をそんなに考えているんだろう。