春日井ボンのボンかすLIFE

春日井ボンのボンかすALONE

くだらんこだわり

ロッキーのように

今日から考えを変えた。仕事に立ち向かう。怖いが逃げるのが悔しいから。これはあの気分に似ている。映画「ロッキー3」で、かつての敵であったアポロのトレーニングを受け精神的に一回り大きくなったロッキーが、自分からチャンピオンベルトを奪ったクラバーと再戦する際の「来い、もっと来い、俺のお袋の方がまだ強いぞ、それだけか、だらしない」と挑発してる時のような。長いな笑。ロッキーは「(挑発はクラバーを疲れさせるための)作戦だ」と言っていたが、半ギレしながら殴られるたびに血を流して挑発してくる狂気のロッキーはもはや作戦を忘れているように見える。でもそういう気分になる時ってあるじゃない。クラバーは徐々に「クレイジーだ」と逆にロッキーに恐れを抱いていく。僕もまるでこのロッキーのように「カモン、カモン、カモン」と敵を挑発する気分で仕事にあたるようにした。それでいいんだ。それしかない。作戦とも言えるけど頭で考えたものじゃない。

 

この「ロッキー3」は「怖さの克服」がテーマだ。リング上の狂気はロッキーの自己催眠というよりは、意図的にスイッチを切り替えたというのが正しい。つまり、怖れをコントロールして、敵に立ち向かうための「作戦」がそれだったのだ。当初アポロのトレーニングを受けつつも怖れを受け入れることができず、練習に身が入らなかったロッキー。その転機となるのが、クラバーが怖いんだと初めて妻に明かし、それの何が悪いの?いいじゃない人間だもの、と言い合うシーンだ。

 

「このまま逃げたらずっと悔いて生きることになるわよ」

「でも負けたら?」

「負けても生きていける。言い訳も怖れもなくなるわ」

「…強くなったな」

「ボクサーの妻なのよ」

という海辺のシーンが僕は好きだ。ロッキーシリーズの人間ドラマの中でも特に出色のシーンではないかな。

 

作品ではほかに、家族的なトレーナー・ミッキーとの別れによる依存との決別と、アポロとの新しい友情が育つ様子も描かれた。僕にはミッキーもアポロもいないが、代わりに連れや心の友が精神的な支えになっているじゃないか。残り13日間は長く短い。負けたとしても逃げずに立ち向かったのなら、生きていけると信じて過ごそう。