連れと一緒に、連れの同級生だったMさんの絵が飾られているカフェに行った。おかげで今日はとてもエキサイティングだった。
それは個展ではなく、エキシビジョンと題されていた。カフェの店内でMさんが絵を描いた皿が壁に飾られている。さらにグッズも販売されていた。この日の15:30ぐらいに行きたい、と連れからリクエストがあったが、それは作者在廊時間が決まっていたからだ。
僕はMさんが連れの友人なのをいいことにずいぶん不躾な質問をした。絵のことは分からないので技法的なことは一切質問しなかったけど、一番知りたかったのは、絵を描くことで生活ができているのか、に通じることだったんだと思う。僕は別に音楽で食おうなんて思っていないけど、やりたいことをすることと、市民として生活できるように自分を養ってやることを、どうバランスを取るのだろうということに興味があった。
とても落ち着く空間だった。Mさんの絵皿を観に来た人もいれば、まったく知らずにカフェに来た人もいて、同じようにコーヒーを飲んでいる。僕と連れもコーヒーとケーキを頼んだ。めずらしく僕も会話に参加したもんだから、コーヒーはいつの間にか冷めてしまった。
僕はここで演奏するならどんな曲だろう?と考えていた。ひさしぶりに頭の中にいろんな音が聞こえてきた。ミュージシャン時代ずっと鳴っていた音が、滴が徐々に嵩を増して最後には滝になるように、いくつかの短いフレーズは数時間で一気にたくさんの音楽に変わった。まるでミュージシャン時代の耳と頭に戻ったようだ。
僕と連れは絵皿を購入することにした。絵皿は皿にプリントしたのではなくすべて一点物だった。想いを込めて制作されたものを譲ってもらうのは、ほんとうに感謝の念が湧く。売ってくれてありがとうございます。僕と連れが大好きなくまの絵皿、うちにやってくるのが楽しみだ。
いつかこんな空間で演奏したいな…。