今回の新曲には「リズム重視のパート」がある。これはなんというのだろう。楽理を知らないので正式名称は知らないのだけど、細かく説明すると「メロディアスではなくリズミカルで、旋律らしい旋律はなく、和声の変化が演奏される」ようなフレーズもしくは音楽のこと…。
今回、これが浮かんで「なんとなくよくあるような旋律の曲」が僕にとっての「いい曲」にグレードアップした。実はこのフレーズの塩梅というか分量についてこのところ少し考えていた。主旋律を挟んで2回そのまま繰り返したらくどいし2回目の驚きがない(またここにキター!という喜びがあるほどでもない)。ただし1回だと物足りないし勿体ない。そこでやったことなかったが単純に例のパートのクライマックス前までの16小節を2回そのまま繰り返して2回目の展開でクライマックスに行き、大サビに行く、という流れで組み立てたら悪くなかった。これはほぼ採用だろう。
リズムとは理図無、理(ことわり)を図ること無かれ、ということなのかも知れない。理屈ではなく感覚で、と。
このパートを弾いていると楽しい。前曲のようにテンポのよいメロディーがはっきりしている曲、とも違う感覚がある。テンポのよいメロディーラインにはないもっとプリミティブな興奮が湧き上がる。運動とかに近い感じ。でもいい音楽は、リズムパートでは前面に出ないメロディーを感じさせ、メロディアスなパートでは内包されるリズムを感じる。そしてそのどちらにも和声がある。