春日井ボンのボンかすLIFE

春日井ボンのボンかすALONE

日本人バヤニストの生活と日々

意外性の匙加減

新曲を作曲中は楽器に触れている時間が長くなる。新たな展開を作ることにノってくると時間も疲れも関係なくなるし、既存曲の練習が疎かになる不安から練習量も増えるからだ。ひとまず「1軍曲」を毎日か最大2日に完璧な形で1回は弾ききらないと「運指を忘れるんじゃないか」と不安になる。そんなこんなでここ数日はV-Accordionを集中してよく弾いている。

 

昨日、独特な4小節が出来た。これは鼻歌ではなく楽器を触っているうちに出来た。この4小節だけのお陰で、曲の完成度が上がった。作曲の段階を飛行機で言うともう離陸しきった感じで、あとは勝手に、というか心のままに飛べばいい。飛んでいることを忘れるぐらいに。独特なフレーズが出来るともっともっとと展開を作りたくなるが、沼にハマると何の曲なのか、どんな曲なのかが薄まってしまう。口ずさめる、ということが大事だ。覚えやすいという意味ではなく、単音で口ずさめるが頭の中で和声を補完しつつイメージできると良い。

 

和声は表情で、世界観であり、見通しでもある。展開が意外なのは面白いがあまりに本来のテーマをはずれると、印象が薄まる。展開が多いと途中から別の曲になってしまったように聞こえるのだ。だから匙加減が難しい。自分自身が新しいフレーズに飽きず、新鮮な印象を持っている間に、展開をどこまで広げどこで納めるべきか決める必要がある。

 

つまりは名曲のフレーズを調を合わせて繋げたところで名曲度が乗算される訳ではない、ということだろう。いろいろと手はあるがテクニックじゃなく、どんなエモーションを表現したいかを突き詰めて、素直に作ってみよう…。答は楽器の中にある。