春日井ボンのボンかすLIFE

春日井ボンのボンかすALONE

日本人バヤニストの生活と日々

やがて悲しきエイリアン

仮題を「宇宙人の恋人」として新しい曲の作曲をしている。この仮題は、(誰かに出来た)恋人が宇宙人だった、という意味ではなく、宇宙人のカップル、という意味だ。少しふわふわとした落ち着きのなさと僅かに言葉が通じるような異邦人に対するような印象を言葉にしたらそうなった。

 

宇宙人の~とつければ何でも面白い雰囲気になるもんだ。「宇宙人との再会」でも、「宇宙人の屈辱」でも、「宇宙人の弁当」でもなんだか面白い。でも、やがて悲しくなってきた。宇宙人(Ailen)とはこちらとあちらの境界をはっきりと意識した言葉だろうから。

 

宇宙人から地球人を見たら間違いなくワレワレこそ宇宙人だ。「ワレワレは宇宙人だ」と地球人に宣言するおなじみの文句は地球人の立場に立っていることが前提の表現だから、かなり相手に配慮した言い方なんだな。「私が!変なおじさんです!」も同じで、一般人から見て変だってのを相手側の立場に立って言っている。Stingが唄う場合はニューヨークを立てながら皮肉をかましてる気がするけども。宇宙人とかエイリアンという言葉をたくさん使っていたら心の狭い人間になった気がして悲しくなったのだ。自分で少数派だと言わなくてはいけない状況というのがね…なんだろう、よく分からないけど。

 

ところで曲の方は僕としては時々ボツ曲でよくあるタイプの始まり方と進行なのでなんだか自分で意外性がなく、作曲を続けるかは分からない。完全に仕上げた過去の曲をスムーズに弾く練習をしている時の方が今は気持ちがいい。と言いつつも新しいものを作るのは別の楽しみがあるので、しばらくは曲を触ってみよう。どこかで突然変異して名曲になるかも知れない。ひとまずはまだ捨てない。さっきのなんとなく悲しい気分、あれを曲にしよう。それならできる。なぜならそれは僕の気分だから。言葉の代わりに音楽で。