腕時計の購入に合わせて買ったワインディングマシーンからジジジ…と音がするのに気付いた。「訳あって溝に挟まれて身動きできないセミの羽音」の1000分の1ぐらいの音量だろうか。殆ど問題になることはないが、以前は無音だったのに確実に音はする。むむ、これが安価だった報いなのか。
ワインディングマシーンは機械式腕時計の自動巻きを行うマシンなのだが、僕はまだ腕時計に触れるのが楽しくて毎朝このマシンの蓋を開けて、律儀にりゅうずを巻いている。自分で巻くならマシンは本来いらない。だからもしマシンが壊れたら単なるディスプレイ用の箱として使うつもりだ。
そう、律儀。機械式腕時計は律儀な僕に合っている。今更ながらあの時、買う選択をしてよかったと思う。誰に会う訳ではないが、腕時計をして外を歩くのは楽しい。
