春日井ボンのボンかすLIFE

春日井ボンのボンかすALONE

日本人バヤニストの生活と日々

ボツと幸せな時間

突然浮かんだ旋律があったが、これはよくあるタイプのメロディーだった。実際にバヤンで弾いてみたけど、なんだろ、ドラクエのようなジェラシックパークのような。もしかしたら使われたことのない旋律かも知れないけど、新鮮味はまったくない。だからボツである。

 

僕のポリシーの一つは、名曲は楽器を選ばないということ。何度か書いたが、名曲はどの楽器で弾いても美しく、癒しか刺激がある。ブログではよく例として「ルパン三世のテーマ」を上げているが、この曲の面白さはどんな楽器で演奏しても変わらない。それと同じで、ペール・ギュント「朝」を尺八で吹いても、「だったん人の踊り」をシタールで弾いても…それは絶対に美しい。聴く前から分かる。だから僕は美しいと分かっているカバーを絶対に演奏しない。良さが分かっていることをやる意味がないというか自分にとって刺激がないから。そしてそういう曲を新たに自分で作りたい。

 

カバーはやらないと言っているのはライブや動画の話であって、練習の時に弾くことはある。「バック・トゥ・ザ・フューチャーのテーマ」をバヤンで弾いた時にいろいろ発見があった。似たような勇ましいハリウッドのテーマ曲とどう違うのか、「ほう!」と自分なりに驚いたことがあった。そのレベルに到達した曲であれば「ありそうでなかった」の部類に入り名曲になる可能性があるが、今日思いついたのは最初から只のありがちな旋律だったのでボツにしたのだ。ボツを決めた後で自分の前曲「Kikopogó」を弾いてみて、あぁ全然こっちの方が断然いい、と思った。つまりこの曲を誰かが例えばエレキギターで弾いても、あるレベルには達している、面白いはず、と思えるからだ。

 

音楽は終わりがなくて面白い。僕のような凡才が生きている間に終わりの境地に達する訳はまずないので、音楽をやめない限り、きっと死ぬまで夢を見ていられるのだ。それはなかなか幸せなことだと思うのだ。