楽器の演奏で絶対にミスしない100％というのは難しい。難しいからこそプロとアマに差があるのだと思う。もう大丈夫だろうと思っていてもちょっとしたことでミスをする。ミスタッチ程度ならいいんだけどリカバリ不能なミスになることもある。
爪がちょっと伸びていたり、姿勢がちょっと崩れていたり、原因を突き詰めれば原因はあるんだけど、それが急にやってくる。100％は難しいし、100％より上はないのだ。「120％の演奏が出来た」というなら、それがその人の100％なのであって今まで100％だと思っていたものが実は85％ぐらいだったという話ではないか。つまり100％が示す質は常に更新されるし、下がることはない。プレイヤーはその人の100％の質を更新し続ける。例えば加齢によるコントロール不足などで下手になったら、今度は100％の中身は更新されず、達成率がどんどん下がっていくフェーズになる。
いま僕はどこにいるのだろう。まだ更新できるフェーズだろうか。そうは思っている。きっとこれは実際は65％ぐらいだろう。まだまだもっと更新しないといけない。
